口元が尖っている上下顎前突の矯正治療
口元が出ている・口が閉じられない・口元の突出感の上下顎前突とは
頭に対して上下の顎の前方にある状態を指します。
極端に言うと口元が前方に出ている状態をイメージして頂ければとおもいます。
コンプレックスになっている人も多く、患者様の多くは矯正治療でかみ合わせの改善と共に、できるだけ口元を下げたいと希望されて来院されます。
上下顎前突になる原因
基本的に、上下の顎の骨が頭(おでこ)対して、前に出ていることや、上下の前歯が唇側に傾斜していることで起こってきます。
健康上のリスクや普段の生活で困ること
上下顎前突の特徴としては口元が出ていると言うことがあるため、口がきちんと閉じられず、リラックスしているときは、常に口が開いた状態になる事が多くなる傾向があります。そのため、口腔内が乾くことによりむし歯や歯肉炎、さらには風邪を引きやすいという指摘もあります。
また、上下前歯が唇側傾斜している場合は、舌癖が関係していることも多く、食べ方が汚い、つばが飛びやすいなどの問題も起こることがあります。
さらに、上下顎前突はコンプレックスになっていることも多く、矯正治療後の患者様から「自信を持って笑えるようになり、性格も明るくなった。」と感想に書いてくれる患者様もいらっしゃいます。
上下顎前突の治療法
子供の治療(1期治療)
子供の時期の治療では上下顎前突に対する治療を行わないことがほとんどです。それは、成長期に顔つきが大きく変わることが多いからです。ただし、多くの場合は複合的な症状を併発しているため、各症状に併せて子供の治療(1期治療)を行っていきます。
治療のタイミングについては、お子様に認められる症状によって変わってきますが、一般的には上下の4前歯の生え代わりのタイミングで診せて頂けると適切な対応が取れることが多いです。
上下顎前突の改善は、基本的に成長終了後の仕上げの治療(2期治療)で、他の問題点と併せて治療を行っていきます。
成人の治療
軽度~中等度の上下顎前突
患者様がどのくらい口元の突出感を気にされているかによって、治療法が大きく変わってきます。
あまり口元について気にされていない場合や、歯を抜くことに抵抗がある方の場合は、歯列を広げて治療をしたり、矯正用アンカーを併用し上下の歯列弓を遠心に下げることで治療を行っていきます。
口元の突出感が主訴の場合は、多くの場合上下左右の小臼歯の抜歯を抜歯し、上下の前歯部を中に入れることで口元の突出感を改善します。より、効率的に前歯部を下げる場合は、矯正用アンカーを併用することが多いです。
重度のデコボコや複合的な症状がある場合
基本的には、上下左右の小臼歯の抜歯と親知らずの抜歯を行い、さらに矯正用アンカーを使用して親知らずを抜いてできた隙間に向けて上下の歯列弓を後方に移動させることで改善します。治療としては、より複雑なものになり治療期間も長期にわたります。
また、状況によっては外科的矯正治療にて対応することもあります。